花火

隅田川の花火を観に行った。
初めて行くので混み具合がどのくらいのものなのか分からず心配だった。
実際、今年の見物客は発表では昨年より4万人多い94万8000人だったそうである。
途中まではそんな様子はなかったのに、都営浅草線の電車の中が半端ではない込み具合になっていて大変だった。


浴衣姿のカップルなども多い。
一緒に行った人いわく、「浴衣を着た人が今日はやけに多いと思ってたんだよね」。
えーと、浴衣は着ていなくても、我々もこれからそこに向かう当事者なんである。


比較的すいているというところを調べて行ってみたのだけれど、そこはなかなか良い場所だった。
ちゃんと座ってゆっくりと観れたし、何より第二会場の真正面なので、目の前に大きな花火が打ち上げられてよく見える。


交通規制が始まる前におおよその場所に見当をつけていたのだが、18時ぴったりになると、いきなりみんなが道路に敷物を広げて陣取り合戦が始まったのには驚いた。
ご近所さんが多いようで、皆さん手慣れたものである。
とはいえ、けっこうゆったりと間が空いていたので、遅ればせながらも隙間に敷物を広げて陣取ることができた。


正直、花火を観に行くのも10年ぶり以上のことだ。
花火にも流行廃りがあるようで、意匠もずいぶん変わっていた。
二段切り替えのような変則的な動きをしたり、キャンディカラーのようなポップな配色が新鮮だったり、ランダムに輝くチカチカの小さな球がいくつか集まってさらに大きな球を構成していたりと、趣向を凝らしていて繊細だ。
まるくて大きくて均等でという意匠はもう古いらしく、ランダムだったりアシンメトリーだったりするのが今流のようだ。


第一会場の方はもっと混んでいて大変だったようだが、私たちは良い場所でゆっくりと観ることができてたいへん楽しかった。
やはり花火は直に実物を見るのが醍醐味がある。