『ソフィーの世界』

あらすじ

ソフィーはごく普通の14歳の少女。ある日、ソフィーのもとへ1通の手紙が舞い込んだ。消印も差出人の名もないその手紙にはたった1行、『あなたはだれ?』と書かれていた。思いがけない問いかけに、ソフィーは改めて自分をみつめ直す。「わたしっていったいだれなんだろう?」今まで当たり前だと思っていたことが、ソフィーにはとても不思議なことのように思えてきた。その日からソフィーの周りでは奇妙な出来事が次々と起こり始めた…。

カバーより

 ノルウェイの高校で哲学の教師をしていたゴルデルが教師をしながら書き上げた作品で、世界的なベストセラーとなった。日本でもずいぶん話題になったが、ベストセラーになるだけのことはある優れた作品。


 14歳の少女ソフィーは、自分宛の手紙に「あなたはだれ?」「世界はどこからきた?」と書かれていて、夢中になる。しかも手紙自体が謎に満ちていて、差出人にも心当たりがない。また、ソフィー気付でヒルデという見知らぬ子供宛にその父親から謎のバースデーカードも送られてくる。ソフィーの受け取る手紙は次第に、哲学を分かりやすく歴史を追って解説したものになっていき、ソフィーは世界を驚きの目で見つめ直して、深遠な世界の謎を解こうと考える。


 哲学の解説とソフィーのみずみずしい日常生活が交互に語られ、彼女が考え成長して行く過程が描かれる。しかし物語りは入れ子式になっていて、自分自身の存在を揺るがされる仕掛けが凝らされている。